ホワイトクリスマス


南の街に住んでいる私は、クリスマスにはいつも星を眺めていた。

幼い頃には星を眺めながら、その星空を飛んでやってくるサンタクロースの姿を夢見ていた。
そして大人になるにつれて、いつか雪の舞い散るホワイトクリスマスを過ごしてみたい、と思うようになった。
しかし、南の街では雪は降らなかった……だから私は、いつになってもホワイトクリスマスを過ごすことはできなかった。

時が流れて、去年のクリスマスには、私はやっとホワイトクリスマスを過ごすことができた。
北の街に住んでいる彼と一緒に、クリスマスを過ごすことができたのだ。
空から白い雪が舞い落ちる中で、私は彼と一緒に夜の街に浮かび上がった大きなクリスマスツリーを眺めていた。
それは私が今まで眺めていた星の輝きとは違う、なにか暖かい輝きで満たされているようだった。

(来年のクリスマスも、またこんなふうに彼と一緒にホワイトクリスマスを過ごせたらいいな)
私はそう思いながら、雪の降る街を彼と並んで歩き、幼い頃からのクリスマスに対する思いを彼に話していた。
彼は私の話を黙って聞いてくれていたが、やがて優しい笑顔で応えてくれた。
「来年のクリスマスも、いやこれからずっとこの街で、雪の降るクリスマスを僕と一緒に過ごそう」

そして今年のクリスマス……。
北の街に住んでいた彼は、今ははるか遠く、海の向こうへ行ってしまった。
結局、彼と一緒に雪の降るクリスマスを過ごす、という約束は果たされなかった。

でも、私は今年もホワイトクリスマスを過ごすことができたのだ。
なぜなら、彼から送られてきたクリスマスプレゼントは、ホワイトチョコレートのクリスマスケーキだったからだ。
そして同時に一枚の写真が送られてきた。
それは、去年のクリスマスに彼と一緒に過ごした、あの北の街のクリスマスツリーの写真だった。

夜が更けて、南の街で星を眺めている私の元に、彼からのメールが届いた。

『Merry White Christmas !』

 

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